「上洛記」 下の巻 平成七年十月十日 圭爺卿

 台風は夜半から明け方にかけて過ぎ去ったが,翌日の朝にはまだ
激しい雨が振っていた.神戸軍一名が撤退した後,残された我々3名は
次の行動を決めかねていた.予定されていた敵軍からの連絡は来ない.
「撤退やむなし」の空気が流れ始めていた.念のために,人員一名車輌一輌の
援軍を予定している大阪軍との連絡を試みる.しかし,大阪軍は既に
進軍を開始した後であった.これで方針は決まった.
大阪軍を無駄死にさせないためには玉砕覚悟で出撃するしかない.

 天候が回復し,大阪軍との合流を果たした我々は,再び敵軍と対峙した.
敵軍は予定されていた一名の欠員の他,台風の影響か(単なる連絡ミスとの噂あり)
もう一名の欠員を生じ,一名の援軍を迎えていた.結局人数は四人対三人.
ランチェスターの殲滅方程式によれば,敵軍を殲滅しても味方は平均二人程度
生き残ることができる.# 殲滅するな〜〜〜〜!!>筆者
しかし我々は昨夜の酒が重く胃に残っていた.敵軍も多少の損傷が残っていたが,
我が軍の損傷はその比ではなかった.

 昨日より幾分元気を失いながらも,時には穏やかに時には激しく戦いながら,
我が軍の車輌二輌を以って比叡山へと進軍した.
# 途中,猿のような戦い方をしてた者がいたが……,見なかった事にしよう.
やがて,山頂付近に到着した我々は,糧食をとりながらしばしの休息を取った.
次の目標地点を琵琶湖と定めて出発した我々は,多少の休憩をとりながら
進軍を続けた.琵琶湖付近で再び休息.浜辺を散策した後に,京都駅に向かった.

 京都駅で休戦協定を結び,戦闘を終結した我々は,その場で散開した.
京都軍,神戸軍,大阪軍はそれぞれ撤退していった.しかし我が岡山軍にとっては
これからが正念場である.生きて無事帰投するまでは作戦は終了しないのだ.
疲労や睡魔と激しく戦いながら,我々は退却を続けた.予定していた経路とは
異なる経路を通ったものの,ほぼ予定通りに帰投を果たした.
そのあと家路に着くのは個人の戦いである.
本作戦はここに終了を迎えた.

# あ〜楽しかった (^^)/