私のリヴァモア滞在の最後の週が始まる。 やり残したこともいっぱいある気がするが、おおむね満足出来る滞在だったと 言ってよいだろう。
アパートをかたづけ始める。研究室も。
「真世界シリーズ」の3巻と4巻を注文して、日本に送ってもらうように 手配しておく。
本や冬物の服など、こわれにくく、かつ、帰ってもすぐには要らないものを 箱につめて、船便で日本に郵送する。
銀行の預金の大部分を払戻して、小切手にしておく。 残りは日本に帰ってから、解約と同時に送ってもらうことにする。
こちらでは靴が安いと聞いたので、ショッピングモールへ連れていってもらって 買う。ついでにおみやげ用にワインをいくつか買っておく。
アパート引き払う。トランクはとりあえず、 アパートのオフィスに置かしてもらう。
昼頃に、若いきれいな女性が研究室にやってきた。一時的な滞在らしい。 ノースリーブでむなぐりの深いセクシーなワンピースを着てた。 少し話すが、うまく会話出来ない。
30分後に先生が迎えに来たので、部屋を引き払う。 午後はBerkeleyに行く予定なので、この部屋へ帰ってくることはないだろう。
花菱で昼食。自転車を貸してくれたお礼に、 こちらで買った自転車用の工具をコックさんにプレゼントする。
アパートのオフィスでトランクを引き取り、最初に泊まったホテルに チェックインしておく。
Berkeleyに向かう。研究終了の手続きのためである。 いくつかの書類にサインをし、最後の10日分の給料をもらう。 Littlejohn先生と若干議論する。
リヴァモアへ帰って、最後の給料と返してもらったアパートの前金を 銀行に預けておく。
研究所によって、自転車を回収して、いったんホテルに帰る。
しばらくして、花菱に行く。まず自転車を返しておく。(おまけに鍵もつけて) 食事の後、いろいろお世話になったお礼に尺八を聞かせる。 吹いてる間にサービスのお酒が出るは出るは。結局、4本飲んだ。
尺八を吹いてるときにもお客さんがちらほらいたが、 彼らはみんな、帰るときに私に声をかけてくれた。 中には、食事は済んだのに、追加注文して居座った客もいたそうな。
飲んでは吹き、飲んでは吹きしてるうちに、閉店時間の9時半をとっくに過ぎ、 気がつくと11時半だった。店の片付けを終わったコックさんとおかみさんが、 ホテルまで送ってくれた。食事代は受けとってもらえなかった。
帰ってテレビを見てると、アニメをやってた。よくみると、マクロスだった。
こうして、リヴァモアでの最後の夜が更けていった。
朝10時ごろ、More先生が迎えにくる。ホテルをチェックアウト。 郵便局へよって、住所変更の手続きをしておく。
サンフランシスコ空港へ向かう。わりとすいていて、1時間弱で到着。 More先生と別れて、空港の中へ。
チェックインするときに、ワインをトランクの中に入れてたらだめだ と言われて、手荷物の方に入れ替る。
席について離陸を待ってると、人数が余ってしまったので、
3人ばかり降りてほしいというアナウンスがあった。
降りてくれる人には、翌日の航空券と謝礼の何百ドルと一流ホテルの
宿泊券をくれるそうな。月曜に授業がなければ、降りてもよかったが、
まあ、やめとく。
早目にチェックインしたせいか、席はブロックの一番前で、足元が広かった。
離陸時にはスチュワーデスと向い合わせになるのがアレだったが。
# もう少し若いスチュワーデスならよかったのに(^^;
隣は日本人のおじさんだった。二週間程こちらに来てたそうだ。 ちょうど時差ボケが治ったばかりじゃなかろか?難儀なこって。
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機内で日付は変わり、特にトラブルもなく、関空に到着する。
荷物を受け取るところには、麻薬犬が何匹かうろついてた。
税関では、関税にかかるかもしれないものを持ってる人用のところに行く。
ワインには関税がかかるかも知れないと思ったからだ。
係のねーちゃんに聞いてみると、お土産用のワインは3本までで、
4本目からは100円の関税がかかるとのこと。
# 細かい数字は違うかもしれんが、大体そんな感じ。
どこで払えばいいのかなあと思ってると、「次からは気をつけて下さいね」。
うん?今回は見逃してくれるってか?まあ、100円ごときで騒ぐのは
面倒なのかもしれんが。若い女性のおめこ ぼしとは、まんがいいなあ、
と思いつつ、税関をパスした。
あとは、迷わないように帰るだけだ。新大阪まで出て、家に電話を入れとく。 岡山についたら、兄が車で迎えにきてくれてた。道路の狭さと、 自分が左側に乗ってることに、ものすごい違和感を感じながら、 やがて、家に着いた。
十五週にわたる旅は終わった。