「上洛記」 上の巻 平成七年十月十日 圭爺卿

 平成七年秋分の日午前十時,我々岡山軍はさわやかな雨天の下,
人員二名車輌一輌の兵力で進軍を開始した.目的地は京の都である.
今回の作戦の目的は,神戸軍二名と合流し京都おおえる軍と対峙することである.
尚,戦果の如何に関わらず,作戦行動は二日で終結せねばならない.
前回の奈良の戦いでの失敗を反省した我々は,予め陣を張る場所を確保していた.

 岡山を出発した我々は,途中通行手形を紛失しかけるなどの騒動は起こったものの
おおむね順調に進軍し,会敵予想時刻のおよそ二時間前には京に着いてしまった.
台風上陸の噂などものともせぬ快調な滑り出しである.
しかし,早く着きすぎて車輌の置き場所に困った我々は,糧食を取った後
時間潰しをした.

 午後三時に無事陣を張った我々は,二十分後車輌を置いて出撃した.
この時点で我々は敵の顔を知らない.
# 一部で前哨戦が行われていたようだが,我々のあずかり知らぬことである.
## ことにしておこう (^^;)
途中,神戸軍と無線連絡をとりながら無事戦場である茶店に到着すると,
既に到着していた神戸軍と京都軍の間で戦陣が開かれていた.
敵は京都・奈良混成軍で,総勢四名を数えていた.
神戸軍と合流した我々も総勢四名.戦力は対等である.

 あっという間に混戦状態になった我々は鴨川に転戦した.
# 玉転がし棒倒し戦は時間の都合で取りやめとなった.
しばらくしてまた転戦した我々は,酒合戦を行なったが,この時点で我々の劣勢が
徐々に見え始めた.更に転戦を重ねて歌合戦を催したが,先程の酒合戦の
影響があらわになるばかりで,我々の劣勢は埋めようがなかった.

 歌合戦を終ると,敵は一部退却を始めたが,我々も戦力の立て直しを図るために
退却を決定,陣に帰ることにした.その後,糧食を買い出しに行って来た我々は,
杯を手に(おいおいまだ飲むか)作戦会議を開いた.
こうして一日目の夜は更け……,夜は明けていった.# 寝ろよ>我々