奈良戦記・外伝:国道308の怪     by KGK

 これは,四人の男たちが岡山から奈良へ到着するまでを描いた物語である.

 昼前にC氏の車で岡山を出発した我々は,途中昼食を取り,
太陽の塔(岡本太郎作)を目撃しながら,進路を東に取っていた.
近畿地方の詳しい地図も持たずに出発した我々は,
国道308号を通って,近鉄奈良駅に直接出るルートをとった.
これが間違いの元だった.

 地図をよく見ると,308は連続ではなかった.
つまり,308と県道107が交差している所で右折し,
しばらく言った所で左折すると308に復帰するのである.
この右折から左折までの間は,308は存在せず,県道107を通る事になる.
我々はこの難所を通り抜けたが,正しい道を選択したかどうか判断するには,
地図はあまりに大雑把であり,道にはその手の標識はなかった.
走っているうちに道がどんどん狭くなって来た.方向もおかしい.
どうやら左折のタイミングが早すぎたらしいと見当を付け,
分かる所まで引き返し,出直した.正解であった.
今度はちゃんと標識もあった.

 しかし,ほっとしたのも束の間であった.我々は妙な標識に出会った.
どうやら,ここから細い道に入り,ぐるっと回って太い道に戻ると
いうものらしい.我々は,そのように行こうとした.
しかし,道は幾つかに分かれ,我々の選択した道は,
公園か何かの入り口に到達した.行き止まりである.
運転手のC氏は切れた.
「戻って阪奈道路に入りましょう」
正解であった.阪奈道路はほぼ高速道路状態で,迷う心配もなく通れた.

 こうして我々は,「国道308号って本当はどのように
通じてるのだろう」と疑問に思いながらも,十分な時間的余裕を
持って目的地に付いたことにひたすらほっとしていた.
これが,新たなる試練の始まりであるとは思いもよらなかった我々であった.

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