(2月1日・木曜日) : [次の日] ; [前の日] ; [次の週] ; [前の週] ; [目次]

所持金が寂しくなってきたので、クレジット・カードで キャッシングできるかどうか試してみる。ノー・プロブレム!! アパートに行って、最終的な打合せ。ノー・プロブレム!!

家具のレンタルを頼みに行く。場所を探すのにちょっと手間どったが、 なんとかたどり着くと、金髪美人が出迎えてくれた。 全部で$500/月ぐらいかかるようだ。高いけど、なんでも揃えてくれるので楽だ。
まあよし。

動物病院によって、More先生の飼い猫を引きとって、More先生の家による。 キッチンに周期律表が張ってあったが、それぞれの元素に果物を割り合ててあった。

3人でサンフランシスコに行く。アメリカの50年代を意識した店でディナーをとる。 More先生が笑い話をして、二人で大笑いしてたが、さっぱり分からんかった。

美術館に行く。Marieさんの絵もあるそうだ。ふつーのビルの各部屋に、 絵や写真やオブジェがあった。Marieさんの絵を教えてもらったが、 小さいのと人が邪魔なのとで、よく見えなかった。

日本の美術館と違って、飲み物は出るは、大声で話すはで大騒ぎだった。 絵と音楽の生演奏がセットになってる部屋もあった。中南米風の演奏だった。 その他、いろんなものを見て回った。

Marieさんが「付き合って頂いて、すみませんねえ」みたいなことを言ったので、 「いいえいいんですよ。私も楽しみましたから」と言いたかったけど、 どう言えばいいのか分からなかったので、黙って笑うしかなかった。 こんなときにまともに話せたらなあと思った。

ホテルまで送ってくれて、車から出ると、Marieさんが車の窓ごしに、 口の形だけで`Good Night'を言ってくれた。なんだか妙に色っぽいぜ。

ホテルでテレビを見てると、「スタートレック:The Next Generation」を やっていた。父と子のわだかまりや、異文化との接触に戸惑ってる人々が テーマのようだった。何もSFじゃなくてもいい気がした。 それが終わると、若すぎる天才医師がミスを犯してうろうろする話があった。 一からやりなおしますという、おきまりのパターンだ。あほらし。寝よ。


(2月2日・金曜日) : [次の日] ; [前の日] ; [次の週] ; [前の週] ; [目次]

ホテルをチェックアウトする。荷物はMore先生の車に入れておく。

LLNLのカフェテリアに放置される。しばらくすると、 More先生の秘書のBertieさんが事務所に連れてってくれって、 身分証をもらう手続きをしてくれた。 また写真が中途半端な笑顔になっちまった。

私の研究室がある建物は研究所の最外郭にあるようだ。 More先生の研究室のある所は軍がからんでいるので、外国人研究者などは 入れたないらしい。ディスカッションは主に昼食時になるとのこと。

Bertieさんが私の研究室に連れていってくれる。2人部屋を一人で独占だー!! マックが置いてあって、Netscapeが立ち上がってた。もちろん、英語システムだ。 ためしに自分のホームページに入ってみると、文字がばけばけだった。(あたりまえだ)

マックの中身を探ってみると、Telnetがあった。 さっそく岡山大のHPにつないでみる。まあまあのレスポンスでつながる。 とーぜん、日本語が化ける。Ctrl-S, Ctrl-Q, Ctrl-Cなどがフロー・コントロールに 使われていたが、設定を変えておく。

More先生と花菱で昼食。自転車を買う話をしてたら、 おかみさんが「コックさんが持ってるから貸してあげる」と言い出した。 ありがたく借りることにした。CDも一つ貸してくれた。でも大川栄作じゃあねぇ。 ま、一回は聞いてみるか。

アパートに行って放り出される。家賃を払って、部屋に入る。 借りるときにも見たが、結構ゴージャスな部屋だぜ。家具もあらかた入っていた。 鍵やそなえつけの機器の説明を管理人のおっちゃんに聞く。 皿洗い機、全自動洗濯機、乾燥機、冷蔵庫、オーブン、冷暖房完備!! バスルームにバスタブはあるし、ダイニングにはシャンデリアっぽい照明があるし、 ベランダはあるし、もう完璧。

借りた家具は、リビングにはソファー二つ、ガラスのテーブル、 スタンドとその台、ステレオなど、ダイニングには、 ガラスのダイニング・テーブルの回りに四つの椅子、テーブルの上には造花!、 キッチンには各種食器、なべの類、各種調理器具、トースター、タオル、 なべつかみ、コーヒーメーカーなど、バス・トイレにタオルとカーテン、 洗面台にもタオル、ベッドルームにはゆったりサイズのベッドにシーツ、 まくらなどひとそろい、スタンド、電話機、ラジオ付時計、タンスなど、 あと、アイロンにアイロン台にほうきにちりとり。 あとは食料や消耗品を揃えれば、とりあえず生活が出来る。

More先生が、近くのスーパーへ連れていってくれる。歩いても2〜3分の所だ。 そこから、花菱に、道を説明しながら連れてってくれた。 帰りは自分で帰れってことらしい。地図を渡されて放り出される。 晩飯を食って家路につく。

案の定、道に迷った。さんざん歩き回って、やっと正しい道に辿りつく。 なんのことはない。最初に選んだ道をそのまま行けばよかった。 なのに自信を失なって引き返してしまうのが、方向音痴の哀しいところである。 結局、一時間半かかった。


(2月3日・土曜日) : [次の日] ; [前の日] ; [次の週] ; [前の週] ; [目次]

昼前に起きて、買い物に出かける。なに買えばいいのかよくわからなかったが、 必要だと思ったものを買う。Internationalなコーナーがあって、 インスタントの味噌汁やお吸い物が置いてある。 永谷園ではなくてキッコーマンだったが、まあよし。 リバモア産のワインがあった。試しに安いのを買ってみる。

ブランデーは安い。日本で一番安いブランデーと同程度の値段で倍の量が買える。 それにしても1.75リットルのボトルとは豪気な。一番安いのを買ってみる。 ボロルの感じが何だか変だ。ちょっと叩いてみる。「ボコボコ」。 他のを叩いてみる。「カンカン」あれっ?
「ボコボコ」「カンカン」「ボコボコ」「カンカン」
なんてこったい。こいつだけプラスチックのボトルだぜ。 なんてチープな、気に入った!!

レジでおっちゃんが気さくに話しかけてきたが、よく分からなかった。 最後に「運転免許証もってるか?」みたいなことを聞いてきたが、 酒を買ったからかなと思ってパスポート見せたら、生年月日のところを指差して 何やら言ってたから、やはりそうなのだろう。ノー・プロブレム!!

土曜日の昼は、ほとんどのレストランが閉まってるということなので、 家で昼食をとる。さっき買ってきたものでなんとかなる。 昼食後は洗濯に挑戦する。口頭の説明だけじゃなくって マニュアル置いていけよなあ、と思いながら、おっかなびっくり試してみると、 なんとか動いてるようだ。「何だ、簡単じゃねえか」と高倉健してから、 暇潰しに尺八を吹く。洗濯機が止まると乾燥機の出番だ。 これもノープロブレム!再び尺八を吹く。

花菱に別のルートで行ってみる。あとで地図をよく見ると、 遠回りのルートだったが、40分で行けた。夕食に日本酒をつけてもらう。 熱澗で一合半か二合ぐらいか?安物の味だが、まあよし。

今度は迷わずに帰れた。


(2月4日・日曜日) : [次の日] ; [前の日] ; [次の週] ; [前の週] ; [目次]

日曜日は何もすることがない。しばらく、うろうろごろごろしてたが、 ふと思いたって、銀行の在処をチェックしてみる。 地図を片手に歩いて行くと、不思議に迷いもせずに辿り着いてしまう。 ついでに金をおろしていく。こちらでは、土日もATMが動いてるのが 普通だそうなので、便利だ。

あとは本当にやることがない。
ごろごろごろごろごろごろごろごろ…………………………………。

こうして、渡米第一週が終った。