次に, 遊兵が存在しないような全面衝突について考える.
まず, 問題を単純化して, p = q の場合を考えよう. このとき微小時間
あたりの両軍の兵力の変化は, それぞれ,
,
となる. すなわち,
少し細かい計算になるが, 微分方程式(7),
(8)を解くために, 両式から y を消去すると,
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(12) |
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(13) |
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(14) |
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(15) |
xT = x(T) | = | ![]() |
|
= | ![]() |
(16) |
x0 = 100, y0 = 50, p = 1, q = 1 のときの戦闘の推移は図
5のようになる. 遊兵の比率を除けば, 図2と
全く同じ条件だが, X軍の被害はかなり少ない. 戦闘終結時のX軍の被害は13程度
である. また, 戦闘時間が
n/x0 = 1/100 程度に短縮されている.
次に,
の場合を考えよう. このとき微小時間
あたりの
両軍の兵力の変化は, それぞれ,
,
となる. すなわち,
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(24) |
![]() |
(25) |
x0 = 100, y0 = 50, p = 1, q = 2 のときの戦闘の推移は図
6のようになる. 図3の場合は共倒れに持ち
込めたが, 今回は大勢に影響はない. 全滅が15%ほど先送りされただけである.
ただし, X軍の被害は図5の二倍をやや超えて30程度になってい
る. 二倍を超えたのは全滅が遅くなったためである.